☆☆☆ 注意 ☆☆☆

半導体製品は個体差が有る程度有り、且つ素人がブラックボックス化されている
コントローラの特性を理解しないで行っているテストです、結果を保証するものでは有りません
ゲートが劣化したNANDは極端に電荷保持力が弱い為、使い込んだSDカードはデータの信頼性が劣ります


☆☆☆ 検証環境 ☆☆☆

Computer : hp EliteBook 6930p
CPU : intel Core 2 Duo P8700 2.53GHz
Memory : Qimonda DDR2-800 2GB
Storage 1 : Plextor PX-M2S-M 128GB
Storage 2 : Western Digital WD30EZRX 3TB (外部マウント)
Reader : ELECOM MR-A001BK
UPS : APC SU700J
Env : Windows 7 Professional x86

☆☆☆ テスト概要 ☆☆☆

・8MBのテストファイルを全域書込後にエラーチェックを行い削除する
・上記を1サイクルをエラーが発生するまでテストを行う



■ 2011年12月17日

テスト開始



■ 2011年12月28日

213回の書込を終えた、6.2TBを書き込んだ事になる





■ 2012年01月10日

418回の書込を終えた、12.2TBを書き込んだ事になる
若干の速度低下が見られるが、ウェアレベリングを行っているのだろうか?





■ 2012年01月25日

593回の書込を終えた、17.3TBを書き込んだ事になる
やはり速度低下が見られる、このまま低下し続けるのだろうか





■ 2012年01月29日

646回の書込を終えた、18.8TBを書き込んだ事になる
Writeに比較するとReadの速度低下が多い様に見られる





■ 2012年02月12日

863回の書込を終えた、25.1TBを書き込んだ事になる
いつの間にかWriteが回復、原因は不明





■ 2012年02月26日

1102回の書込を終えた、32.1TBを書き込んだ事になる
Write Amplification等を考慮するとそれ以上となるが
2xnmクラスTLCの保証寿命と良く言われる1000回をクリア
700〜800サイクルを想定していたが・・・
PCの方が壊れないか不安になって来た





■ 2012年03月11日

1325回の書込を終えた、38.6TBを書き込んだ事になる
速度は安定しているが、比較するとReadが若干遅い
読み込み時に内部ECCエラー→モディファイライトが増えてきたのだろうか?





■ 2012年03月25日

1540回の書込を終えた、44.9TBを書き込んだ事になる
毎日ドラレコで9GB(FHD90分)書き込んでも13年分以上





■ 2012年04月8日

1751回の書込を終えた、51.1TBを書き込んだ事になる
毎日全域書き換えで4年9ヶ月分、製品寿命を考えると充分





■ 2012年04月22日

1966回の書込を終えた、57.4TBを書き込んだ事になる
毎日全域書き換えで5年3ヶ月分、常時10MB/sの連続書き込みで2ヶ月





■ 2012年05月27日

2508回の書込を終えた、73.2TBを書き込んだ事になる
リーダーのタフさも相当なもの、PCは殆どアイドルなので気にしない





■ 2012年06月17日

半年経過で2824回、82.4TBの書込を終了
予定外の長期テスト、退いたPCを選択をして良かった





■ 2012年07月29日

累計3461回、101.1TBの書込を終了、終に100TBの大台に乗った
3年位で交換すると思う主目的(DVR)では30年
1週間に1回フル書き換えする様な用途では65年
データリテンション期間はCRCエラーが発生してからの予定
開始する頃にはこの製品自体がEOLしている可能性が高いかな





■ 2012年08月26日

累計3883回、113.4TBの書込を終了
microSDHCは、アダプタ越しに触ると少し暖かい程度





■ 2012年09月30日

累計4409回、128.7TBの書込を終了
毎日全域書換→12年
FHD1080pループ録画(28Mbps)→連続1年2ヶ月
一般的FHDドラレコループ録画(8Mbps)→連続4年1ヶ月





■ 2012年10月10日

書込時にタイムアウトで停止し、挙動も変化した為、テストの終了とする





■ 【追記】 2013年05月10日

7ヵ月後、テスト前に入れておいたデータのハッシュを比較したところ
エラーが出ている様子は無かった、相変わらずデータは書き込めない





■ 【追記】 2013年10月10日

丁度12ヵ月後だが、エラーは確認されなかった





■ まとめ

連続稼動297日、テストループ4561回、書込量133.2TB

データリテンション(仮)、12ヶ月保持OK

ファイルの書き込み、若しくは削除をしようとすると、Explorerがフリーズ
SDフォーマッタ、ゼロフィル等、書き込みを伴う動作は尽く失敗となる
カードリーダー側の故障かと、他SDカードでテストするも動作は正常
どうやら読み込みは可能、書き込みは不可という状態?
これが正常なデータプロテクションとするなら、信頼出来るSDカードと言える
テスト開始時に入れておいた数ファイルは、MD5チェックサムを含め正常だった

データリテンション期間は12ヶ月をクリア、JEDEC準拠ではNAND書き換えスペックを使い切った際でも
1年間のデータリテンションを確保するよう記載されている
仮に読み込みモードに移行した時に、寿命を迎えたと想定しても
「準拠通りの性能を発揮するSDカード」と思われる

テスト開始から2年近くの歳月が経ち、非公式ながら27nm-TLCと言う情報も見られたが、MSBGAは過去の製品となった
現在は書き換え可能回数が数百回と評された、19nm-TLC NAND(東芝/SanDisk)製品が増えてきていると思われる
しかし今夏、耐久性はSLCを凌ぐ3D-NANDも各社から発表され、フラッシュメモリの歴史的には
時期的に大きなターニングポイントを迎え、今後の流れが非常に楽しみである



■ テスト後記

・利用する製品の(実用)寿命を5年と考えても、日に70GBの書き込みに耐えられる可能性がある
→MSBGAでは、読み込み専用に移行し、更にデータを1年間保持できた

・MLCに限れば、実用レベル上ではNANDセル寿命の心配は少ないかもしれない

・個人レベルでの経験談では、基本的に認識不可となる自然故障しか体験したことは無い



これを以って、MSBGA編を完結とさせて頂きます



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