☆☆☆ 注意 ☆☆☆

半導体製品は個体差が有る程度有り、且つ素人がブラックボックス化されている
コントローラの特性を理解しないで行っているテストです、結果を保証するものでは有りません
ゲートが劣化したNANDは極端に電荷保持力が弱い為、使い込んだSDカードはデータの信頼性が劣ります


☆☆☆ 検証環境 ☆☆☆

Computer : 自作PC
CPU : intel Celeron 847
Memory : Patriot DDR3-1333 4GB x1
MotherBoard : MSI C847IS-P33
Storage : Western Digital WD10EACS 1TB
USB3.0 : 玄人志向 USB3.0RD-PCIe 2port
Reader : Silicon Power SPC39V1W
Power : REEVEN 500w 80+BRONZE
UPS : APC BE325-JP
Env : Windows 7 Professional x64

☆☆☆ テスト概要 ☆☆☆

・8MB〜32MBのテストファイルを全域書込後にエラーチェックと並行し削除する
・上記を1サイクルをエラーが発生するまでテストを行う
・データ確認用に、開始前に幾つかファイルを転送している(削除非対象)



■ 2013年12月22日

テスト開始

今回は東芝のハイエンドmicroSDHCカードでテストを行う
読み込みは95MB、書き込みは30MBと若干アンバランスなスペック
書き込み速度からTLCと予想されるが、その底力に期待



■ 2013年12月29日

799サイクル、書込量5.9TB
1週間で概ね800サイクル、容量もあるがUHS-Iカードはペースが早い





■ 2014年1月5日

1117サイクル、書込量8.3TB
速度ペースはかなり遅くなってきたものの、1000サイクルを突破





■ 2014年1月7日

1135サイクル、書込量8.5TB
CRCエラー(書き込んだデータの整合性異常)で動作を停止していた、エラーファイル数は2
書き込んだデータの異常と言う、かなりクリティカルなエラーとも捉えられる(認識不可よりはマシかな)
数日前から相当にペースが落ち込んでいた為、エラー訂正等を頑張っていたのだろう

【極ヘビーユース:20GB/day書き換え想定】 約1.1年分
【FullHDドラレコ:8GB(2時間分)/day想定】 約2.9年分 ※Aiptek X3
【スマートフォンヘビーユース:1GB/day書き換え想定】 約23.2年分





■ 2014年1月12日【OVERDRIVE】

余り良くない結果に終わった本カードだが、カード自体はまだ読み書きが出来る
今度はエラーを無視して、再度テストを開始してみる事にする
再度確認用の数ファイルを転送し、CRCエラーが出ないことを確認





■ 2014年1月12日午後【OVERDRIVE】

半日程でカードリーダーのLEDが点滅しなくなっていた為、確認したところ
ERR01(書込不可状態)で停止していた、カードを抜き差ししてみると認識せず
カード自体が壊れてしまった





■ まとめ

連続稼動16日、テストループ1135回(+4回)、書き込み量8.5TB(+0TB)

初めてのエラーによるテスト停止、常時読み書き負荷を与える非常に過酷なテストで
ストレスは通常使用では有り得ず、容量も8GBなので、その点も考慮していただければ幸い
その後テストを継続したところ、カード自体が壊れてしまった

実用途を想定した容量計算では、ドラレコでも2年以上(8GBのカードを利用する方は少ないと思うが)
これに関しては問題となる、特にデータ破損が起きるとムービーファイルでは致命的
スマートフォンをヘビーに使う場合では20年以上と、問題の無いレベル
仮に32GBモデルを利用する場合は、単純計算で4倍近い寿命を確保出来と予想される

ここで、テスト前に予めコピーしておいたデータの整合性を確認



一つのファイルのMD5が有っていない、JPEGファイルを開いてみると
下部分の色情報がズレていた、恐らく復元可能なレベルではあるかな





■ テスト後記

・プロセス微細化は、カードの寿命に影響が出てきている
 今回のテスト対象では、1100サイクル前後でエラーが発生し、その後僅かな書き換えで認識不可となった
 書き込みは正常に終了しているが、ベリファイ時にエラーが出ている点と
 既にコピーしてあったデータにも、データ破損が見られる点も軽視できない
 カード自体の不良・不具合の可能性もある為、一概には言い切れないが

・低容量のカードは、書き込み容量ベースに注意して選ぶ必要がある
 1000サイクル前後であったとしても、単純に32GBモデルでは4倍の34TB
 仮に64GBモデルでは8倍の68TB前後の書き換え量を期待出来る、可能であれば大容量を選択する事が望ましい
 勿論データのバックアップを欠かさずに行う事が、運用する上で重要な点である

・EXCERIA TYPE HDはTLCなのか?
 ナノテク2013にて東芝・SanDiskは、コンシューマTLCのP/Eサイクルは数百回程度と発表している為
 現時点で私から断定は出来ないが、今回のテスト結果からはTLCレベルかな?と言う感想となる
 速度面では書き込み30MB/sスペックの為、品質の高いセルを利用していると考えられる



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